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遺言書は、もちろん多くの方に書いていただいた方が良いのですが、特に次のような方には遺言書を作成しておくことをおすすめしています。

  1. 法定相続分と異なる遺産分けをしたい場合
  2. 相続人の人数・遺産の種類・数量が多い場合
  3. 子供がいない為、配偶者と兄弟姉妹が相続人となる場合(特に重要)
  4. 相続人以外に財産を与えたい場合
  5. 先妻と後妻のそれぞれに子供がいる
  6. 配偶者以外との間に子供がいる
  7. 相続人同士の仲が悪い
  8. 内縁の妻に財産を残したい

法定相続分と異なる遺産分けをしたい場合

これは比較的一般的でしょうか。

この子は自分の身の回りの世話をよくしてくれたので多めにしようとか、この子は何もしてくれなかったので少なめにしようといった感じです。

こういった意思表示を遺言書と言う形で残しておくことで、遺産分けの比率を変更することができます。

もちろんその際には遺留分などに注意することが必要です。

相続人の人数・遺産の種類・数量が多い場合

相続人の人数が多いとそれだけで相続争いが起きる可能性が高くなります。

他にも遺産の種類や数量が多いと、やはりお金に目がくらんで相続争いが起きる可能性が高くなります。

 

こういった争いを起こさないためにも遺言書を作成して、相続分をはっきりとさせておくことが必要です。

子供がいない為、配偶者と兄弟姉妹が相続人となる場合

このパターンの場合は特に遺言書を残すことをおすすめします!

あなたに子供がいなくて、両親が既になくなっている場合には配偶者とあなたの兄弟姉妹が法定相続人になります。

この場合は非常に問題が起きやすくなります。

 

今の財産が家と土地で、預金がそれほど無い場合、この状態で相続が開始したらいったいどうなるでしょうか?

 

あなたの兄弟姉妹が相続を放棄してくれればいいのですが、やはりそこは人間です。

お金が絡むとなかなか放棄してくれない場合があります。

 

こうなると、あなたの兄弟姉妹はあなたの配偶者に対して相続分を請求してくることになりますが、現金がそれほどない場合は家と土地を手放さなくてはなりません。

 

あなたの配偶者は独りで家をなくして残りの人生は賃貸家屋に住まなければならなくなります。

このような状態を避けるためにも遺言書を作成することをお勧めします!

 

兄弟姉妹には遺留分がない為、遺言書を残すことで全ての財産を配偶者に残すことが出来ます。

これは非常に有用なテクニックです。

相続人以外に財産を与えたい場合

「生前にお世話になった方にお礼として財産を分けたい時」や「自分には相続人がいないので変わりにお世話になった方に財産を渡したい時」は遺言書が必要になります。

 

この場合は必ず遺言書を書く必要があります。

法定相続人以外の人には相続の権利が無いのがその理由です。

もちろん遺言書を作成する際には、相続人の遺留分を侵害しないように作成しなければなりません。

遺留分を侵害した遺言書を作成したせいで、相続争いが起きてしまっては本末転倒です。

先妻と後妻のそれぞれに子供がいる

この場合、子供の相続分でありながら先妻と後妻の争いが起きてしまう可能性があります。

 

生前にしっかりと両方の子供にこれだけの財産を分けるという意思表示をしておいて損はありません。

どちらも自分の子供なので、しっかり責任を取るという意味でも遺言書を作成しておくことは良いことです。

配偶者以外との間に子供がいる

これは上記の5番と少し似ていますが、若干違います。

この場合は隠し子で、まだ認知していないなど状況はいろいろです。

 

この場合も争いが起きてしまう事が多いと思います。

それにしっかり責任をとると言う意味でも遺言書を作成しておくことは良いことです。

 

配偶者以外との間の子供は認知しなければ法定相続人になれませんし、認知した場合でも、摘出子の半分しか財産をもらえません。

もし非嫡出子にも財産を多く残したいのであれば、遺言書を書く事が必要になります。

相続人同士の仲が悪い

これは言うまでもなく遺言書を作成した方が良いです。

相続人同士の仲が悪い場合、まず間違いなく相続争いが起こります。

遺言書を書くことによって、相続争いを防ぎましょう。

内縁の妻に財産を残したい

内縁の妻には相続権が無いので、財産を残したいと考える場合は遺言書が必要になります。

他に法定相続人がいる場合は、遺留分に十分に注意をはらって相続分を指定します。